子どもたちに伝えたい“食”に関わる由来や意味−お雑煮−

日本に伝わる文化や伝統には、私たちの先祖たちが大切に守り続けてきた知恵やいわれなどがあり、その意味やまつわる話もあります。しかし、現在では意味など知らずに食べている行事食や儀礼食があるのではないでしょうか。
食卓での会話の中で、お父さんやお母さんが子どもたちにぜひ教えてあげて欲しいと思います。

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お正月は新年を迎える行事としてお雑煮やおせち料理を用意してお祝いしていますが、もともとは毎年その年の豊作と子孫繁栄を約束してくれる「年神(正月様)」という神を迎える行事でした。

「年神」は田を守り、豊作をもたらす「穀物の神」でもあり、春には「田の神」となって里に降り、秋の収穫が終わると山に帰るのだそうです。 

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語源は、いろいろな材料を混ぜ合わせた汁物「煮雑(にまぜ)」。
また消化のよい餅やいろいろな具材を煮て食べ身体を健康にするもの「保臓(ほぞう)」とも呼ばれていました。

お雑煮は、大晦日から「年神」に供えておいた餅や供え物を一緒に煮たものです。神に供えたものを共に食べると(神人共食)、神から力を授かり元気がでると考えていたのです。
今も私たちは「ご飯を盛る」「ご飯をよそう」といいますが、「力を授けてくれる神のいる山を茶碗の中に盛る。神のいる山をきれいに装う。」という意味です。

お雑煮は家や地方によって餅の形、汁の仕立て方や具材などが異なります。
東日本は角餅ですまし汁仕立て、西日本は丸餅で近畿を中心に白味噌仕立てが多くみられます。



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