お盆にまつわる食べ物
お盆というと、夏の長期休暇を思い浮かべてしまいますが、夏の代表的な年中行事です。お盆は、旧暦7月15日頃に祖先の霊を祀る行事です。
なぜ「盆」という漢字をあてるのでしょうか。
お盆の由来は、日本古来の祖霊祭(それいさい)と、仏教の行事である「盂蘭盆会(うらぼんえ)」が合わさったものといわれています。「盆」とは、盂蘭盆会の略であるとする説と、精霊への供え物を入れる器を「ボニ」や「ボン」と言っていたところからとする説があります。
では、お盆に供える食べ物にはどのようなものがあるのでしょうか。
13日には、餡をつけた団子やみたらし団子をお迎え団子として供え、疲れを癒していただきます。14日には、魔除けの効果がある小豆と五穀豊穣を願ったもち米を使ったおはぎを供えます。15日には、細く長く幸せが続くように、また、精霊馬にお土産を括り付ける綱や手綱とされるそうめんを供えます。16日には、帰る時の浄土への土産として白い団子を供えていたようです。
お供えする食事は、精進料理が基本で、一汁三菜または二汁七菜とされています。仏教の教えから、動物の殺生が禁じられ、肉・魚・卵などのたんぱく質は大豆で摂ります。また、香りや辛みなど刺激の強いもの(にんにく、玉ねぎ、ねぎ、ニラ、らっきょうなど)を避けます。
しかし、以上のような決まりは現在では薄れ、故人やご先祖様が生前好きだった物を供える家庭が多くなりました。
地域やご家庭に合わせてご先祖さま達をお迎えしてください。