桜餅はどちら派? “長命寺”と“道明寺”
もう3月。そろそろ早咲きの桜が咲き始めます。
桜餅の季節です。
桜餅は大きく分けて、関東風の小麦粉と白玉粉を使った「長命寺桜餅」と、関西風の道明寺粉を使った「道明寺桜餅」があり、見た目の形や食感が違います。
関東風も関西風も共通点は、ピンク色の生地と塩漬けの桜の葉で巻かれて、良い香りがすることです。
イメージした桜餅とは、自分の住んでいる地域の桜餅ではないでしょうか。どちらの桜餅をイメージしましたか?
江戸時代に、現在も長命寺桜餅を販売しているお店の創業者が、墨田区向島にある長命寺の門番をしていて土手の桜の葉を何とか利用できないかと考え、塩漬けにして桜餅として、墓参りのお客をもてなしたのが長命寺の桜餅の始まりだそうです。その後、隅田堤が桜の名所となり、花見客に喜ばれたそうです。
塩漬けの桜の葉は、オオシマザクラという種類のものです。香りが良く、大きめの葉です。
その効果は、桜の良い香りをつけること、お餅の乾燥を防ぐことができる、塩漬けにした葉を巻いているので菌の繁殖を防ぐことができる、ほんのりとした塩味が感じられるなどです。
向島にある「山本や」さんの「長命寺桜もち」は、3枚の塩漬けの葉で包まれていますが、葉をはずして香りとあんの風味を楽しんでくださいとされていますが、皆さんは葉を食べますか?
葉をつけたまま食べると、葉の食感や香り、甘みと塩味が強く感じられます。
葉の食感が苦手な場合は、もちろんはがして、優しい味わいを楽しめます。
桜の葉の塩漬けは、葉の上に魚の切り身を乗せて蒸し魚に、パンケーキやクッキーなどのお菓子に少し刻んで混ぜる、お茶に加えるなど、春の香りを楽しんでください。
市販品もありますが、ヤエザクラの葉でも可能ですので、家庭でも空き瓶や保存容器を使って、簡単に作ることができます。