暑い夏に欠かせない氷はいつから食べられ始めたの
今年の夏は酷暑!! まだまだ暑くて、氷を浮かせた冷たい飲み物がおいしいですよね。
また、インスタ映えするような豪華なかき氷や、氷の種類や削り方にこだわった好き氷も流行っているようですが、氷はいつ頃から食べられてきたのでしょうか?
氷は、氷室(ひむろ)と呼ばれる氷の貯蔵庫が、古墳時代の仁徳天皇の頃に始まったそうです。
奈良時代の「日本書紀」に奈良県山野辺郡で氷室を発見したと書かれています。その頃の長屋王は、なんとお酒をオンザロックにして飲んでいたとか。
平安時代中期の「延喜式」には、氷室や氷池の数が書かれています。「枕草子」には、「削り氷に甘葛(あまずら:砂糖が貴重な時代に水飴と並んで重宝されていた甘味料)入れて、新しき金鋺(かなまり:金属製のわん)に入れたる」と書かれています。
当時の氷はとても高価な貴重品であったため、身分の高い人しか口にすることができませんでした。
明治時代になって、函館氷を横浜に出荷することに成功し、氷が売り出されました。町田房造が、アメリカのボストンから氷を輸入し、横浜の馬車道に氷水の店を出しました。その後、東京築地に東京製氷会社ができ、機械製氷が始まりました。
最初の頃に出されていた氷水は、甘露水、薄荷(はっか)水、肉桂(にっけい)水だったそうです。
明治20年頃に、やつと削り氷が登場し、今のかき氷となりました。
かき氷の名前の由来は、諸説ありますが欠けた氷を削ったことからのようです。
今では、冷蔵庫があれば簡単に氷ができて冷たい飲み物が飲め、家庭でかき氷も食べられるようになりましたが、かつてはとても高価な食べ物だったのですね。