厳しい残暑は、なすで暑気払い
立秋も過ぎ、暦の上ではもう秋なのに、まだまだ猛暑が続いています。
庭やベランダの植物たちも、あまりの暑さに水をかけても、すぐに水不足に
なってしまいます。そんな植物の中に、なすを育てていらっしゃる方もいる
のではないでしょうか。
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なすは、“奈須比(なすび)”と呼ばれ、インドが原産地です。
中国から伝わり、奈良時代から、全国で広く栽培されています。名前の由来は、
“早く実がなる”ことから、英語ではEggplantといい、確かに卵のような形ですよね。
なすにはいろいろな形があり、また地域による特徴的な種類があります。
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■賀茂なす
京都上賀茂発祥の京野菜
ちみつな肉質で加熱しても煮崩れません。
田楽やしぎ焼き、揚げ物などにむいています。
■長なす
西日本や東北
やわらかい果肉で、いろいろな料理にむきます。
焼きなす、煮物などの和・洋・中国料理。
■水なす
大阪泉州地域
みずみずしくて、皮も薄いので、浅漬けなどの漬物。
■十全
新潟県中蒲原郡旧十全村
丸型の小なすで、漬物にするとおいしい。
■米なす
アメリカ種のブラックビューティーを改良
しまった肉質なので、加熱料理にむいています。
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いろいろな料理に親しまれてきたなすは、ことわざによく出てきます。
たとえば、“秋なすは嫁に食わすな”は、憎らしい嫁においしい秋なすを食べさせる
のはもったいないとか…。しかし反対に、体を冷やすから大事な嫁には食べさせて
はいけないとか、秋なすには、種が少ないので子種ができなくなるとか、その意味
には諸説あります。
ことわざにもなるほどおいしいなすは、水分がたっぷりで、ビタミンやミネラル類
はあまり含まれていませんが、体の熱を取る作用があり、古くより暑気払いに良い
とされてきました。
いろいろな種類のなす料理で、暑さに負けないように、
しっかりと食事をしてくださいね。