佃煮は江戸から全国に広まった
暑い夏、食欲が無い時に、ちょっと濃い味の佃煮は食が進みます。
お弁当にも大活躍な佃煮は、江戸から全国に広まった保存食です。
佃煮とは、魚貝類・海藻などを、砂糖やしょうゆ、水あめなどで、甘辛く煮詰めたものです。
佃煮の歴史は・・・
本能寺の変で織田信長が倒され、身の危険を感じた徳川家康が岡崎に逃げようとしましたが、船が無く困っていた時に助けてくれたのが、摂津の佃村の漁民達でした。その時に、船だけでなく、保存食として常備していた佃煮を家康に持たしてくれたそうです。そして、無事に家康たちは、岡崎に帰れたということです
それから、家康は佃村の漁民達を大切にし、江戸に呼び寄せ、現在の東京都中央区にある佃島に住まわせ、漁業権を与えました。この島に住んでいた漁民が保存食として、獲れた小魚を甘く煮て食べていたのが江戸の佃煮の始まりです。冷蔵庫が無かった時代に、甘辛く煮た佃煮は日持ちがしたので、人気となり、参勤交代の帰りに江戸土産として持ち帰り、全国に広まったそうです。
最初は塩を使っていたようですが、その後、しょうゆが作られるようになって、今の味付けになりました。
汗をかいた後の食事に、佃煮を召し上がってはいかがでしょうか。小魚の佃煮からはカルシウムも摂れますよ。