よもぎを摘んで、初夏の食を
楽しんでみませんか
さわやかな新緑の季節となりました。休日にハイキングやキャンプにと出かける方も多いと思います。
川の土手などに自生している“よもぎ”を摘んでみませんか。
よもぎは、キク科の多年草で、日当たりのよい山や野に全国的に自生しています。特有な香りがあり、お餅に混ぜて食べられることが多いので、別名をモチグサともいわれます。
春の新葉は茹でてお浸し、汁物の具として、またはご飯と炊きこんだりすることもあります。沖縄では、ヤギ料理の臭み取りとして使われています。
ひな祭りや端午の節句、おやつなどに食べられる春ならではの草餅は、生のよもぎを使うと香りもよく、色も鮮やかです。よもぎを茹でる時に重曹を少々加えると、繊維が柔らかくなり、緑色も安定し、すり鉢などで細かくするのが楽になります。
食べ物としてではありませんが、お灸に使われる“もぐさ”もよもぎから作られます。この他には、漢方では浄血・造血作用、むくみ・冷え性の改善にも効果のある薬草とされています。古来より日本でも冷えに良いとされ、葉を湯船に入れて体をあたためました。また最近では、デトックス効果が高いことに注目されています。
これらの薬効成分があるよもぎを摘んで、春ならではの草餅を作ってみてはいかがでしょうか。私は現在よもぎ入りパンに挑戦しています。
気をつけていただきたいのは、よもぎと似た毒を持った植物もあるので、葉の裏面や香りなどの特徴をよく観察して摘んでください。