「いいにおい」と「いい香り」の違い

桜の花が咲き、さまざまな花々も咲き始めました。花の香りに季節の訪れを感じます。
ところで、私たちは普段「いいにおい」と「いい香り」を何気なく使っていますが、この二つの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。
先日、テレビのアナウンサーがある料理を「いい香り」と表現しているのを聞き、少し違和感を覚えたため、「香り」と「におい」を調べてみました。
私たちは普段、これらの言葉を同じように使っていますが、実は感じ方や評価の違いによって使い分けられています。
「におい」は、嗅覚で感じるもの全般を指す広い言葉です。また、漢字によって意味合いが変わります。「匂い」と書くと比較的やわらかい表現になり、「カレーの匂い」などは良い意味にも使われます。一方、「臭い」と書くと不快なにおいを意味することが多く、生ごみの臭いなどがその例です。
一方、「香り」は心地よく感じるにおいを表す言葉です。調理においても重要な要素で、食品から立ち上るアロマや、口に入れたときに鼻へ抜けて感じるフレーバーなどがあります。
例えば、「だしの香り」「焼き魚の香り」「柑橘の香り」「コーヒーの香り」「焼きたてのパンの香り」など、好ましい印象を伴い、食欲をそそる心地よいにおいを表すときに「香り」という言葉が多く使われます。
つまり、「におい」は良いものにも悪いものにも使われる嗅覚の言葉であり、「香り」は心地よいにおいを指す言葉です。料理の世界では、この「香り」が料理の魅力を伝える大切な要素となります。食卓に並ぶ料理の「香り」に、あらためて耳ならぬ鼻を傾けてみてはいかがでしょうか。

