「一番だし」と「二番だし」

「一番だし」と「二番だし」

昨年のことです。学生がお店に「二番だし」を買いに行って、
いくら探しても見つけられなかった…という話がありました。
(オンライン授業は対面授業と異なり、なかなか授業内容が伝わりにくい部分があります。)

レシピに一番だしや二番だし、だし汁などのことばが出てきますが、
いま一度おさらいしてみましょう。

まず、「だし」とは…
動物性や植物性の材料を煮出すなど、うま味成分を水に抽出した汁です。
日本料理では、かつお、こんぶ、煮干し、しいたけが主ですが、大豆やかんぴょうからも
だしが取れます。一般的には「だし」というとかつお節の煮だし汁をさすことが多いようです。

「一番だし」と「二番だし」とは…
一番だしは、最初に取っただしのことで、かつお節とこんぶを使いますが、
一般的にはかつお節で取っただしを言います。
かつお節の使用量は、汁物なら水100mlに対して1~2g、
もっとうま味が強い方がおいしいつけ麺用などには3~4gです。

とり方は、けずったかつお節を沸騰した湯に加え、ふたをしないで短時間(1分以内)加熱し、火を止めてそのまましばらくおき(3分位)、ふきんやキッチンペーパーなどで静かにこします。
このだしは、うま味が強く、澄んでいて、香りもよいので、主にすまし汁に用います。

二番だしは、一番だしを取っただしがらを鍋に戻して、一番だしを取った時の半量の水を加えて再度火にかけ、沸騰後火を弱め3分位加熱し火を止めてそのまましばらくおき(3分位)、ふきんやキッチンペーパーなどでこします。
一番だしを取ったかつお節には、まだうま味が残っているので、さらにうま味を取りきろうというだしです。このだしは、一番だしと比べて、うま味、香りは弱く、魚臭が強くなり、濁りも出てしまいますので、煮物などに用います。

レシピで「だし汁」と書いてあることがあります。これもスーパーでは売ってないですね。
だし汁というレシピがあった場合には、上記のような一番だしや、顆粒だしを記載通りに水やお湯で希釈して、その分量のだし汁を用意してくださいね。



PAGE TOP