“薬味”は“薬”?
うどんに七味唐辛子とねぎ、そばにはわさび、鍋物には…と、麺類や
鍋物とつけ汁に添えるものなどによく使う“薬味”という言葉。
なぜ“薬味”なのでしょう。
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味覚を刺激して食欲を促す香辛料などは“薬味”の他に“加薬(かやく)”とも言います。
これは“加薬味”の略で、あまり耳にしない言葉ですが、炊き込みご飯を“かやくご飯”
と言ったりしますよね。
“加薬味”は漢方で、主な薬に加える補助の薬のことで、しょうが・山椒・辛子・胡椒
などが使われていました。薬効成分と味や香りを加えるものだったので、“加薬味”→
“薬味”となったので、“薬味”という名前は薬が由来です。
日本では、平安時代に汁物にゆずを使って香りをつけ、現在の汁物の“吸い口”のよう
に使われたり、しょうがなどで肉の臭みを抑えるなどにも使われたりしていました。
江戸時代には応用が広がり、料理の風味を生かすために使われるようになりました。
“薬味”の作用は…
①食欲増進
②芳香を添える
③風味を添える
④季節やいろどりを出す
⑤異臭をやわらげる
⑥毒消しや防腐効果
⑦消化を助ける …などが言われています。
“薬味”は植物性で乾燥したものを多く使いますが、生鮮品を使った刺身の“つま”“けん”も
“薬味”に含まれます。飾りとは思わず、残さずにぜひ食べてください。